こんにちは、編集チームのH.S.です。
中国ではコロナ前よりオフラインからオンラインへのシフトが加速し、オンラインショッピングは既に生活に不可欠な一部として定着しています。実は中国では、ECプラットフォームの広告市場は一位なのです。前編では中国のECプラットフォーム広告市場について解説してきましたが、後編では中国ECプラットフォームにおける広告の種類について紹介します。中国ECプラットフォームで広告配信をする際に参考にしてみてください。
目次
(1)中国ECプラットフォームにおける広告種別のメリット・デメリット
(2)検索型広告配信イメージ
(3)ディスプレイ広告配信イメージ
(4)誘導ガイド広告配信モデル
(5)インフィード広告配信イメージとクリエイティブ例
(6)ライブコマースの種類とKOL起用戦略
(7)おわりに
(1)中国ECプラットフォームにおける広告種別のメリット・デメリット
ECプラットフォームでは、検索やディスプレイに加え、ショート動画やライブコマースなどの広告の種類があり、広告主の様々なマーケティング活動に対応しています。以下は主流のECプラットフォーム広告の種類で、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
■検索型広告
メリット:精確にターゲットへリーチ可能。
デメリット:ブランド影響力が弱い。
■ディスプレイ広告
メリット:インパクトな露出により、ブランドイメージ向上が期待できる。
デメリット:クリエイティブ形式(静止画がメイン)が限られているため、高いCTRは期待できない。
■ガイド誘導広告
メリット:様々なプラットフォームからトラフィックが獲得可能。
デメリット:ブランド影響力が弱く、トラフィックはEC以外のプラットフォームに止まってしまう可能性あり。
■インフィード広告
メリット:クリエーティブ形式が豊富なため、情報が伝わりやすい。KOLの影響力をより活用できる。
デメリット:生活者が行動に移すまでの時間がかかる。
■ライブコマース
メリット:タイムセールやリアルタイムでの質疑応答で視聴者の購買意欲を向上させられる。ライバーの影響力を大きく活用で可能。
デメリット:影響力があり且つ高い売上を実現できるライバーを起用する場合、高い予算が必要。
(2)検索型広告配信イメージ
下図は、ECプラットフォームにおける検索型広告配信イメージです。掲載面は主に3ヶ所に分かれています。
(左)検索結果としてフィードに表示
(中)検索結果のページ左側に表示
(右)検索結果のページ底部に表示
(3)ディスプレイ広告配信イメージ
下図は、ECプラットフォームにおけるディスプレイ広告配信イメージです。掲載面はトップページや店舗ページ、商品カテゴリー専用ページなどです。フォーマットは、フォーカスバナーやジャックバナー、ビデオなどがあります。なかでもフォーカスバナーは、最も目立つの位置に掲載されるため、リーチ効果があり、最も利用されているフォーマットです。
(4)誘導ガイド広告配信モデル
誘導ガイド広告配信は、ECプラットフォーム内のトラフィックを狙う検索型広告やディスプレイ広告と異なり、外部トラフィックをうまく活用できます。ユーザーが商品を購入して初めて課金されるCPS課金型となりますので、広告主に対し収益が最大限保証されます。
(5)インフィード広告配信イメージとクリエイティブ例
EC発展初期、出品店舗や商品数がまだ少なく、メディアもまだ限られていた時期は、検索型広告とディスプレイ広告がROIに貢献していました。しかしEC市場の競争が激しくなった今日、コンテンツに馴染む形で表示されるインフィード広告が主流になりつつあります。
ECプラットフォームにおけるインフィード広告のクリエイティブ例を2つご紹介します。
■ユーザーによる良質な口コミの投稿(図左、中央)
ユーザーが書いた良質な口コミや、商品開封と商品の紹介がされている投稿活用して企業のオフィシャルアカウントから配信します。生活者視点で書かれた口コミは同じ生活者同士にとってかなり信憑性の高い情報で、潜在的な生活者にも興味関心を引き起こしやすいため、広告として活用されています。
■KOL(Key Opinion Leader)の起用(図右)
KOL(日本でいうインフルエンサー)の影響力を活用して商品を宣伝します。
(6)ライブコマースの種類とKOL起用戦略
ECプラットフォームのライブ配信を活用したライブコマースは、主に2つ形式があります。1つ目は、広告主が人気KOLに依頼し、配信してもらう形です。KOLに依頼することで、KOLの影響力を借りて商品をより多くの生活者に知ってもらい、買ってもらうことを目的としています。
2つ目は、広告主自らライブコマースを実施して商品を紹介する形式です。商品に一番詳しい広告主自らから実施することで、生活者により深く商品を理解してもらい、購入に繋げることを目的としています。
またライブコマースを実施する際は、限定価格の表示やクーポン等が用意されているのが一般的です。商品の紹介をしながら、視聴者に「今買うしかない!」というような購買意欲を上げ、認知から購入まで一気に短時間で完結させます。
またライブコマースで重要なのが、KOLの選定です。KOLの中でもローレベルからトップレベルまで存在し、ライブコマースではトップレベルKOLとミドル・ローレベルKOLを上手く組み合わせて起用することで効果を最大化させることがポイントです。商品プロモーション時期に合わせて各KOLを起用することがおすすめです。
■プロモーションウォーミングアップ時期
ミドル・ローレベルのKOLを起用することで、生活者とのコミュニケーションをしっかり取って商品への興味関心を喚起させる。
■プロモーション本番時期
トップレベルKOLを起用し、彼らの影響力を活用してリーチを最大化。さらに限定価格やクーポンなどその場限りの割引を実施することで商品購入へ繋げる。
(7)おわりに
本記事では、中国ECプラットフォームにおける広告の種類について紹介してきました。コロナ禍により、インバウント事業はダメージを受けつつも、中国越境ECに進出したいという企業様からのお問い合わせをたくさん受けております。DACクロスボーダーマーケティングチームは、中国向けプロモーションの知見や実績を豊富に持っていますので、中国向けプロモーション実施をご検討されている方はぜひお気軽にご相談ください。
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